「かなちゃんパパの近況報告
~コーチング研修インストラクター取得までの道のり~」
第6回
コーチングセミナー経験談①
コーチングセミナーを受講した時の体験談を2回に分けてお話ししましょう。
セミナーの受講は、業務の一環(出張)として参加させてもらったため、平日で申し込みました。
セミナー当日は、何名の受講者がいるのかな?と不安になりながら会場(民家に似た3階建てのセミナールーム。新築できれいです)にたどり着くと講師の方が待っており、挨拶を交わしたところ、
「今回のセミナーは1名だけでマンツーマンとなりますが、よろしくお願いいたします。マンツーマンなのでじっくりお話しができるので楽しみです。」と言うことでした。
緊張感バリバリだった上にマンツーマンと聞き、更に冷や汗が出てきました。
「休日は何名か来るんですが、平日はあまりいないんですよ。」と…。
採算を度外視したこのセミナー団体とは、どれだけ太っ腹なんだと思いつつ、5つある講義の部屋も1つしか使わないと言う、セミナールーム自体が私の貸し切りなのでした。(よくよく考えると、無料体験も私の貸し切りだったなー。)
無料体験を受講していたものの、「研修インストラクター」「コーチング研修インストラクター」と言う資格自体が実のところ良く分かっていなかったのです。
「コーチング研修インストラクター」はその名の通りコーチングを指導できる資格でしたが、「研修インストラクター」は何かと言うと、いわゆる講演における講師の手法を教わり、それを他者に教えられる資格であることを当日に知ったのです。
今までに50回程度の講演の経験のある私でしたが、講演の手法を教わったわけではないので、これは良い機会だと感じたのでした。
今の時代はティーチング(教える)ではなくコーチングの手法を取り入れた講義が重要であることを知ったのです。この様な手法を使う講師をファシリテーターと呼ぶことをその後で知ることになります(本当に何にも知らないど素人ですねー) 。
講師は毎回同じではなく、3名の方から教えを受けました。「認定エグゼクティブ・コーチ」「プロフェショナル・キャリア・カウンセラー」の資格を有していました。
1日目と5日目は同じ講師の方でした。初日と最終日が同じ先生と言うのはとてもよかったのです。
講義の前に、なぜこのセミナーを受講しに来た経緯を話しました。
1時間ぐらいは話したでしょうか。
臨床を離れて仕事が変わったことをぶちまけたと言うのが本音ですが、先生は、今の心の状態を長々と「傾聴」してくれました。
「傾聴」と言うのがコーチングの基本なのです。
聴いてもらうだけで(「聞く」ではありません)心がすっきりするのです。言葉を引き出すことが本当に上手なのです。
先生は人が好きなのだそうです。人との心の関わりで仕事ができることが幸せなのだそうです。
マンツーマンと言うことで、講義の合間、合間に仕事に関わる経験談を交えて会話ができるので、振り返りができ、心の整理がついてくるのです。
5日間ともですが、セミナーを受講したと言うより、個人カウンセリングを受けていたと言った方が良いのかも知れません。そう考えると、安い講義料だったのだと思います。
「○○さんは、すごく真面目に、一生懸命、患者さんやご家族のためにお仕事をされていますね。素晴らしいと思います。
でも、患者さんやご家族のためと思って、正論を言ってしまいますよね。人は正論をぶつけられるのが一番嫌なのです。
逃げ道が無くなりますからね。相手の方も真面目に取り組んでいることですから、しっかりそれを承認して受け入れる。
それをしっかりと理解して、相手の立場に立って話を進めて行くことが大事なのです。
それから、一生懸命やり過ぎることで、他の職種の方のテリトリーを犯してはいませんか?多分、○○さんの持っている知識の方が正しくて患者さんにとっては良いことなのでしょう。
しかし、あまりにも踏み込んでしまうとテリトリーを侵された、プライドを傷つけられたと他の職種の方が感じてしまうこともあるでしょう。
そうすると、○○さん自体を受け入れてもらえなくなってしまいます。
そうすると、本当に患者さんのためにと思っていたこと自体ができなくなってしまうのです。患者さんが大事と言うのは大前提ですが、患者さんを診ると言うチームの土台をしっかりと作らないといけないのです。
○○さんだけ飛び出しても、結局は、出た釘は打たれることになるのです。」
と、2回しかお会いしていない講師の方から、こんなお話しをされるのです。全く医療には関係ない方なのに…。
コーチングは、全く知らない仕事であっても人の求めることを導き出し、その目指す方向に向けてくれるのです。
本当にコーチングって素晴らしい!!!
最終日の講義で、自分の駄目さ加減と、どこをまず直せばよいのかを知ることになります。それは最終段階の「叱り」の講義でした。
「叱り」は「怒る」のではなく、①相手を否定しない、②事実について叱る、③相手を信じて叱ることであり、「叱り」は「承認」の一つであり、叱ることは激励の一つであると教わりました。
「ダメだ」と言う言葉を使った「怒る」では、信頼関係もなくなると言うことでした。
部下の仕事がうまく進まないことに対する上司の対応事例のロールプレイで行ったのです。
「ダメだ」と「怒る」事例と、「繰り返し」「承認」「肯定質問」「オープンクエスチョン」「未来質問」「言い替え」「I(アイ)メッセージ」と言う「コーチング手法」を取り入れた「叱り」の事例を行いました(事例はコピー禁止なので公開できないのが残念です)。
コーチング手法を取り入れた事例を行った直後に、「すごい!」と言う言葉と共に笑った私の顔を見て、
先生は、「1日目の○○さんの言葉にはとても熱意は感じました。しかし、とてもトゲトゲしい感じでしたね。でも、今の笑顔はとてもすっきりした良い笑顔ですね。今までの○○さん部下への指導は「叱り」ではなく、「怒る」だったのですよね。病院長は、そんな○○さんに変わって欲しいと思ってコーチングを勧めたのだと思いますよ。」
と全く図星なことを言われ、全てを見透かされていました。
本当に先生はすごい方でした。「人が好きだからこの仕事をしています。講師料は微々たるものですから、ボランティアと思って活動しています。
今回も、○○さんと言う人と人間関係が作れたことも、私の財産です。今は、心理カウンセラーの勉強をしています。もっと、たくさんの人を幸せにする手助けをしたいと思っています。」と言われました。
本当に、人との出会いは大切で、その一つひとつを大事にしていけば人間関係も上手く作っていけると言うことを学んだ気がしました。
(コーチング手法で使うスキル(単語)を多く記載しました。ここでは一つひとつを説明できませんので、ご興味を持って頂いた方は、「コーチング」とネット検索してみてくださいね。)
次回へ続きます。。。
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