夏休みシーズンですが、学生時代の長い夏休み…自分は有意義だったのかなぁと振り返ります。
その夏休みを利用して、今日も学生さんがやって来るのです。実習や就職活動ではありません。臨床工学技士養成校の一年生が見学に来るのです。
なぜ一年生の見学を実施しているかと言うと、私自身が養成校の非常勤講師であった時に、教育につまずいたからです。
養成校の一年生は医師や看護師は見たことがあっても、日頃から臨床工学技士や生命維持装置など見たこともないまま、様々な経緯で臨床工学技士の養成校に入って臨床工学技士を目指すのです。
例え養成校の実習室で透析装置や人工呼吸器、人工心肺などを見ても、それが実際患者さんとどういう関係で使われ、どういった形で治療され、そして臨床工学技士がどのように関わるのかは、理解できていないはずです。
そのまま座学でいくら説明しても、イメージできない装置の原理や構造・使用方法はなかなか頭に入らないようなのです。
そこで、養成校の一年生を対象に臨床現場を見せているのです。
透析室や手術室ではかなり緊張していますが、臨床現場の技士の仕事ぶりに目を輝かせてくれます。
養成校の先生たちからも好評で、見学を機にいわゆるやる気スイッチが入る学生さんもいるようです。
受け入れ側の臨床工学技士も自分の学生時代を思い出し、懸命になって説明をしてくれていますが、これは医療者にとっても良い勉強になります。
それは、まだ医学や工学に精通していない学生さんに、生命維持装置についてわかってもらえるように説明するということは、学生さんだけでなく、患者さんやその家族に医療機器の説明をするうえでのスキルを身に着けられるからです。
僕らは医療機器のスイッチを入れる仕事ですが、未来の臨床工学技士のやる気スイッチも入れられると良いと思っています。
それにしても、なぜか自ら見学に来る学生さんは女子がほとんど….がんばれ男子!
もも@