私のプライベート海外旅行

南部アフリカ周遊 その1

那須野 修一 公益社団法人 日本臨床工学技士会 専務理事

2016年7月13日~7月21日に夫婦でアフリカへ行ってきました。

成田から香港経由でヨハネスブルグJohannesburgへ、乗り換えてジンバブエのビクトリアフォールズ空港へ約25時間でやっと到着、車でボツワナのチョベ国立公園へ移動しホテルへチェックイン、日本から約28時間長~い移動時間でした。

チョベ国立公園では、ザンベジ川を船で移動しながら動物を探すボートサファリ、車で移動しながら動物を探すサファリを楽しみ象、カバ、ナイルワニ、キリン、インパラなどたくさんの動物と遭遇し満喫。

 日を変え今回の目的の一つであるビクトリアの滝へ、轟音と水しぶきを浴びながら滝の周りを散策しザンビア側とジンバブエ側両面、そしてヘリで空から見学し、途中ドライバーの計らいでビクトリアフォールズ橋を歩いて渡り橋の中央にある国境をまたいで記念写真を撮る、島国日本では出来ない経験でした。

ジンバブエでは、怪しい兄ちゃんが近づいてきて0がいっぱいのお札を見せ「5000millionZ$」だと言う10枚程度の札を米ドル10$で買わないかと持ちかけてきた、いらないと言うと結局2$まで下げたが買わずに分かれる。桁が大きすぎで何ドルかすぐにわからず?「5000millionっていくらじゃ」と突っ込みたくなる(現在は流通しておらずほとんどが$)

ヨハネスブルグに戻り南アフリカのケープタウンへ移動するテーブル湾に面した市内からテーブルマウンテンがよく見え高いところに上りたがる煙と○○で早速ケーブルカーで山頂へ、このケーブルカーは上りながらゴンドラがぐるりと回り乗車後海側に陣取っても山頂に着くころには山側へ回転する面白い作りです。

ケープタウンでは、郊外のワイナリーで南アフリカワインを試飲し堪能、日本にはまだあまり入っていないようですが南アフリカワインは値段の割に品質が良いそうで人気上昇中のようです。

ケープタウンへ来たら外せないのが喜望峰で早速出かけ途中の説明で喜望峰は最南西端と聞き「え!」、てっきりアフリカ大陸最南端だと思っていたのに(昔最南端と習ったような?ヴァスコ・ダ・ガマが・・・、最南端はアガラス岬)驚き。

 少し足を伸ばしてボールターズビーチへ移動しケープペンギンのコロニーを見学、遊歩道のすぐ近くにペンギンがよちよち歩きでたくさん、巣の近くでは親子で寄り添う姿が・・・写真や動画を撮る人でいっぱい

日本でも一時流行った抗酸化作用のあるケープタウン周辺にしか自生しない豆科の植物ルイボスから作成したルイボスティーをお土産に(抗酸化作用が2倍という未発酵のグリーンティ)買う。このルイボスは、アメリカや中国で人口栽培に取り組んだが何れも失敗したそうです。

空港到着   ヘリの中から   1-3
空港到着   ヘリの中から   喜望峰(CAPE OF GOOD HOPE)
         
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ケープペンギンの親子        

 

南部アフリカ周遊 その2

2016年7月13日~7月21日に夫婦でアフリカケープタウンから南アフリカ北部のクールガーへ移動、空港で飛行機を降り建物の外で荷物を受け取ると言うので外へ、するとトラクターにひかれた幌付き台車が到着この中に荷物がトラクターを使っての荷物搬送は初めてで何かのどかだなーと思う。

クルガーでは、1グループにサファリカー1台、レインジャー(ドライバー兼務)、トレッカー各一人が付きチェックアウトまでは同じチームで行動する。ホテルは国立公園内の私有地でサバンナの中にポツンと立っており周りは何も無い。ここでの一日は、朝5:30モーニングコール6:00 珈琲等の飲み物と軽食、6:30~9:30サファリツアーツアー終了後朝食をとり、まったりと過ごす(プールで騒いで良し、バーで飲んで良し、エステに行くも良し)、14:00頃遅めの昼食で16:00~19:00夕方サファリツアー終了後 焚き火の周りでビュッフェスタイルの夕食 このホテルでは2連泊したのでサファリツアーは計4回参加しました。

サファリカーはトヨタのランクルなんとオープンカー、レンジャーが運転し前のバンパーに取り付けた椅子にトレッカーが座り動物を探す、朝夕は非常に寒くセーターの上にダウンを着て風よけのカッパを羽織り足下は座席に用意してある毛布を掛け手袋をはめ完全に日本の冬の服装、勝手なイメージでアフリカは暑いと思っていたのが覆される。(日中日が出ると24~25℃で確かに暑い)動物の近くでは大声を出したり急に立ち上がるなどしないように注意を受けて出発したがトレッカーのlion、giraffe、zebra、rhinoと指さす方向に思わずライオンだ!、キリンだ!、シマウマだ!、サイだ!と声を上げたくなる。

サファリツアーでは、動物の近くでは刺激しないようにエンジンを止めて見学するが途中再始動しようとするとエンジンが始動せず無線で救援を呼び引っ張ってエンジン始動。ドライバーに今日はエンジンを止めないように言っていたがつい習慣でライオンの側でエンジン停止ドライバーも「やっちまった」と振り返り頭をかいている、またまた救援要請、前足に血を付けたライオンを前にちょっとびびるがトレッカーは「彼は今満腹だから大丈夫」と涼しい顔。

夕食では、肉料理がならび料理札にはインパラ、バッファロー、クドゥと食したことがある動物がまた増えた。ワインを飲みながら盛り上がっていると、太鼓のリズムと共にケーキを先頭にホテルスタッフが踊りながら現れる、酔った客がそれに続き焚き火の周りを回って当日誕生日の客のもとへHappy Birthday楽しい夕食を過ごしました。

 今回のアフリカ旅行は、勝手な思い込みによるイメージを覆させられる驚きがいっぱいのアフリカ旅行でした。
 機会があったら是非アフリカへ行ってみては

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救援にきたサファリカー サイ

再び救援のサファリカー
(救援前に自分の顧客にライオン見物)

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カバの親子

 

 

海外の学会および施設見学ツアーを通して

AAMI2016&施設見学

順天堂大学医学部附属順天堂医院 仲條 麻美

 2016年6月2日~6月9日の8日間、AAMI 2016 Conference & Expo(Association for the Advancement of Medical Instrumentation, AAMI) の学会参加と、海外施設見学のできる公益社団法人日本臨床工学技士会主催のツアーに参加しました。
今回の学会開催地、アメリカフロリダ州タンパ(Tampa)はフロリダ半島中部西海岸に位置し、メキシコ湾に囲まれたのんびり落ち着いた空気感が漂う都市です。海岸沿いをドライブすれば、世界有数の美しさを誇るビーチが数十㎞つづき、珊瑚礁や貝殻が砕けてできた真っ白な砂浜と遠浅のクリアブルーが美しい海の景色が眺望できます。
ツアー初日は、Tampa General Hospitalを視察しました。病床数1013床、従業員数6700名、5機のヘリコプターを有する大規模な総合病院です。IT化を積極的に行い、患者が行く必要のある検査室などの道案内をスマートフォンで行ったり、変調時は院外でもFacetimeを利用した医師の診察を受けることができるなど、先進的な技術を取り入れる一方で、患者や家族にとって快適で心落ち着かせる配慮が随所になされている、バランスのとれた思いやりのある病院を見学させていただき大変勉強になりました。
 6月4日からはAAMI学会が始まり、5日(日)はJSMI主催の教育セミナーを拝聴しました。会場には、”Environments for Medical Device Development in Japan and the United States: Current Activities and the Roles of Clinical Engineers/Biomedical Engineers”のテーマに興味を惹かれた聴衆が多く集まりました。発表後は日米間の医療機器開発の内容に触発され、講演を終えたエキスパート達からより多くの情報を得ようと、限られた時間の中で各国の人々が無数に質問を抱える状況でした。そのような会場の熱気で、より早口になる英語の問いかけに明快に答弁される座長の吉岡委員長、演者の井桁委員の姿はとても凛々しく聡明で、同じ日本人として誇らしく、自身の国際学会での発表意欲も高まりました。
 AAMIとのTea partyでは、(いつもチャーミングな笑顔で私たちを迎えてくれた)Mary Logan会長の退任式が行われ、その後は歌や談笑などの交流をしました。プレゼント交換では、昨年と同じくJACE公認キャラクター「シープリン」グッツを贈りました。プレゼントを手にしたCEの女性からは「シープリンは息子が大好きなキャラクターなの」と嬉しいお言葉も頂きました。愛くるしさ溢れるシープリンはJapaneseCEと共に日本を飛び出し、人々の心を射止め人気者へと成長していました。
 自由な時間には、アメリカ人の間で噂のビーチへ出かけ偶然、浅瀬まできたイルカに癒されたり、NASAで1.26億マイルも宇宙を旅したアトランティスに感動しNASAグッツをスーツケースいっぱいに買いこんだりと海外アクティビティーも存分に愉しみました。
 AAMI2016ツアーTampaでの濃厚で充実した数日間、オン・オフともに非日常な体験をし、日本との勝手の違いに翻弄されたことも良い刺激となり、行動力が引き出されました。その中で一番強く感じたことはアウトプットする大切さです。例えば、英語で会話(output)しても伝わらなかったことで、弱い部分が見つかり、もう一度勉強する(input)と記憶の量や質が変化することを実感します。学会でも、日本の現況を国外へ発信(output)することで議論を交わし始め、互いの知見を共有することで新たな工夫やシステムが紡ぎ出せるのではないかと感じました。皆さんも今まで日本でためた知識を発散(output)していきましょう!一人が心細い方には、この旅が特にオススメです。志を共にする仲間も一緒なので楽しさは倍増、ちょっとした試練やトラブルはアトラクション気分で乗り切れます。思い出に残る素敵な時間を共有でき本当に楽しかったです。
 最後に、このような貴重な機会を頂けるのも国際交流委員の皆様が日々積み重ねてきた、ご尽力の賜物で日米の友好な関係があってこそといたく感動し、深謝いたします。
 
アメリカ旅行記~試練は人を成長させる~ 
岡山大学病院 平山 隆浩
 先進医療機器学会(AAMI)及び海外施設見学ツアーに参加させていただきました。
 私の今回の目的は日本・世界で活躍する臨床工学技士(CE)の活動を肌で感じること、日本と世界のCEの特色を学ぶこと、そして最も重要なのがアメリカを全力で楽しみ最大限のことを吸収することでした。
 学会を通して、先輩方が国際学会で堂々と発表、座長をされる姿を目の当たりにして純粋に尊敬の気持ちと私自身も将来やってみたいという気持ちになりました。そして先輩方と様々なことを語り合った日々はかけがえのない貴重な時間でした。今回は以前日本でCEとして働かれていて、現在はアメリカでカテーテル技師として働かれている長澤さんが同行されていました。海外進出のプロセス、職場での文化の違いなど生のお話を聞くことができたことは私の視野を広げるための大きな収穫でした。また海外のCEと交流の機会があり、日本と海外の業務の違いやそれぞれの特色を学ぶことができました。驚いたのは海外のCEが日本のCEに対してとても興味を持っていることです。海外では業務が細分化されており、日本のように幅広い医療機器の管理を行い操作までをすることはありません。改めて自分たちの仕事に対する誇りが強くなりました。
 学会終了後、私はツアーとは別に2日ほど延泊をしてワシントンDC、ニューヨークに行ってきました。ここからは自分の力で交通機関を用いて移動し、ホテルでやり取りを行い、食事のオーダーなどを行わなければなりませんでした。これは海外経験も一度だけ、英語もまともにできない状態でしたが、最大限のことを吸収するために私自身が自分に課した試練でした。出発前は楽しみより緊張感のほうが大きかったですが、その緊張感をバネに空き時間を見つけては英語の勉強を行ってきました。結果として多少のトラブルや怖いこともありましたが、感性を最大限に広げてそれらをも楽しみながら無事帰国することができました。このような経験が自信へと繋がり、モチベーションの向上そして成長の糧になると実感しています。
 今回の旅は毎日が学び、刺激の連続で私の価値観を大きく変えるものとなりました。日常では得られない経験と多くの人との素敵な出会いを通して、人間としての器が一回り、そして消費しきれないカロリーでもう一回り成長しました。
 
国立循環器病研究センター 西垣 孝行
2016年6月2日~9日にかけて、研究を進める上での情報収集と日本臨床工学技士会主催の海外施設(Tampa General Hospital)見学を目的にAAMI2016 Conference & Expo(Association for the Advancement of Medical Instrumentation, AAMI)へ参加しました。
AAMI2016では、自身の研究テーマに関する情報取集だけでなく、日本臨床工学技士会の国際交流委員会の取り組みや参加者の皆さんの英語力および英会話に取り組む姿勢を拝見し、非常に良い刺激を受けました。また施設見学においては、日本臨床工学技士会のバックアップが無いと決して許されないであろう箇所まで案内していただき、日本とアメリカの医療文化の違いを存分に体験することができました。特に本学会には、15年前に元上司だった長澤さん(国際交流委員会の米国駐在員に任命されることになったグリーンカード取得者、通称バネラ先輩)がコロラドから現地へ駆け付けて頂き、日本から一緒に参加した皆様と共に、まるで合宿のように楽しい時間を過ごさせていただきました。
その他、学会以外にも特殊な経験をたくさんさせていただきました。まずタンパへの中継地点であるテキサス・ヒューストンでは、洪水による搭乗便キャンセルというトラブルに見舞われ、空港に16時間も足止めされました。日本でも台風などで強制キャンセルを経験しましたが、日本ではありえない係員の対応の悪さやキャンセル待ちに並ぶ乗客を右往左往させる配慮の無いシステムに驚きながら、アメリカでは英語で自分主張できないと恐ろしい事態になると、容易に想像できました。そんな状況でもサクサク交渉を進める長澤さんや井桁国際交流委員の英語力に驚きながら、ふつふつと英語習得へのモチベーションが上がりました。このように初日から日本とアメリカの文化の違いを存分に味わうことになりました。
学会終了後は、オンオフの切り替えを大切にするアメリカの文化が身に付いている長澤さんの元、レストラン、クリアビーチ、NASAなど、まるで敏腕添乗員の如く、アメリカでの「おもてなし」を受けることになりました。これらは写真で情報提供させていただきます。
今回、AAMIの役員やアメリカのCE、日本医療機器学会の先生方との晩餐会やTea Partyなどを通して、単に学会へ参加するだけでは得ることが難しいような素敵なご縁もたくさんいただきました。これらの中でも私が特に有益に感じたことは、一緒に参加した臨床工学技士の皆さんと毎晩のようにお酒を飲みながら、異国の地で未来の臨床工学技士像を真剣に語るという、非日常的な空間だからこそ築ける仲間意識や信頼関係を構築できたことだと考えています。若手の皆様には、是非、このような経験を積んでいただきたいと思いますし、この報告書が一歩を踏み出すきっかけとなれば幸甚です。
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AAMI2015&施設見学

米沢市立病院 竹田 章紀

 6月4日~11日にかけて、「AAMI学会及び米国施設見学ツアー」に参加しました。昨年に続き2度目の参加でした。

 今年は「コロラドメディカルセンター(小児)」を視察してきました。この視察で感じた事は、患者さんや家族の事を中心に建物が考えられているという点です。NICUは全て個室で、バス・トイレ付き、個人的には、しばらく住んでもいいかなと思える部屋でした。部屋に入ると、ナースコールが2種類あり、看護師さんを呼ぶボタン(赤)と緊急時に呼ぶボタン(青)がありました。日本では「緊急時は赤」なので、国が変われば真逆の意味になるのだなと、強く感じました。また、酸素や空気のアウトレットは、日本でなじみの深い「ピン方式」とは異なる点に驚きました。日本では、ピンの角度の違いで区別されていますが、コロラドメディカルセンターでは、ピンは1本で、その形で区別されていました(酸素は○、空気は□といった具合)。また、コンセントがたくさんあり、いわゆるテーブルタップは使わないようにしているとの事でした。

 個室とは別に、多人数でくつろげるフロアがあり、ダイニングルームはパーティが出来そうな広さで、複数の家族が過ごす事が可能でした。長期の入院でもなるべくストレスがたまらないよう工夫されていると感じました。また、廊下も暖色系の色合いが主で、過ごしやすかったです。廊下には所々に熱帯魚のいる水槽が設置されていたり、子供が遊ぶ事ができる像などがありました。中でもレゴ®で作られたコロラドメディカルセンターは圧巻でした。

 また、宿泊したホテルにはAEDが設置されていました。これ自体は珍しくないですが、AEDボックスの中には、AED本体と酸素ボンベ・酸素マスクが入っていました。日本では、AED本体のみ設置してある場合が多いので、衝撃的でした。日米の思考の違いを強く感じました。

 今年のツアーでは、日米の医療・設備に対する思考の違いを学ぶ事ができました。とても実り多き旅でした。

 最後になりますが、今回のツアーを企画して下さった方々を始め、共に旅をしてくれた方々、今回の旅で携わった全ての方々に深謝いたします。ありがとうございました。

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順天堂大学医学部附属順天堂医院 仲條 麻美

 2015年6月4日~6月11日の8日間、AAMI 2015 Conference & Expo(Association for the Advancement of Medical Instrumentation, AAMI) への学会参加と、海外施設見学ができる公益社団法人日本臨床工学技士会主催のツアーに参加しました。

 今回のAAMI学会開催地はアメリカコロラド州デンバー。初めて訪れた場所でしたが、ダウンタウンはとても綺麗で近代的な街でした。学会の会場となったColorado Convention Centerもこの中心部にあります。AAMI学会は世界50ヶ国以上が参加する大規模な学会で、各国のCEと出会うことができ見聞を広めることができます。機器展示も150社以上の企業が出展し、とても大きな会場で多種多様な先進医療機器に触れ学ぶことができました。セッション会場では参加者が質疑応答も含め、とても意欲的にスピード感をもって解決していこうと積極的な議論が行われていました。今回、国際交流委員会の方々が発表された、AAMIと日本医療機器学会(Japanese Society of Medical Instrumentation, JSMI)合同のセッションでは、日米CEにおける違いを議題に討論が行われ、日本で発展してきたJapanese CEの資格制度や業務内容などに聴衆の注目が集まっていました。私自身も今後は、米国に学ぶだけではなく、日本の優れた点も国際的な学会等で発信し、諸外国との交流を深めていければと感じられる場面であり、発表への意欲も刺激されました。

 海外施設見学では、Children’s Hospital Coloradoを訪問してきました。こちらの病院は小児医療専門病院で病床数は440床。現地のAmerican Clinical Engineerのトム氏に病院を案内していただき、米国呼吸療法士(Respiratory Therapist, RT)や部門ごとに他職種の方とお話ができました。スタッフの方々が子供たちのために熱意をもって診療にあたられている姿がとても印象に残っています。NICU、CCU/ICU、透析室、放射線関連、リハビリ室、病棟をまわりましたが、どこを見ても、明るく広々としていて子供たちを楽しませる工夫が随所に見られました。入院中の兄弟を見舞う子供や家族にも優しい空間でした。また、綺麗なだけでなく、機能面から見ても充実した設備を見学させていただき大変勉強になりました。

 ツアーでは他にも、AAMI学会中に催されるアワードの授賞式&晩餐会に参列したり、Tea Partyでプレゼント交換や談笑を楽しんだり、日本では経験できない国際交流の時間が多くありました。ですが、何よりも国際交流に興味を持つ日本各地から集まった臨床工学技士の方々と、時間を共有してたくさん語り合えたのが、このツアーの醍醐味だと私は思います。素敵な出会いと多くの経験をもたらせてくれるこのツアーに皆さん是非チャンスを生かして、参加してみてください。

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横浜労災病院 寺島 和宏

 今回、6月5日に、Children’s hospital Colorado を見学し、6月6日から6月8日までColorado Convention Center で開催されたAAMIの学会に参加した。デンバーは、アメリカ合衆国コロラド州にある都市で、日本より約9,300km離れており、日本からは飛行機で約11時間かかり、時差は日本より、15時間遅れている。標高は、約1600mあり、遠くには、ロッキー山脈が見える雄大な景色であった。

 Children’s hospital Coloradoは440床の小児病院であり、敷地面積や、外観大きさの割りに病床数が少ない印象を受けた(病室や廊下、家族待合室等のスペースを広く贅沢に使用しているため)。地上9階、屋上にはヘリコプターで輸送できるように、ヘリポートが設置されていた。周辺は、University of Colorado Hospitalや、University of Colorado School of Medicineがあった。

 病院に入ると、カラフルな内装が施され、病院とは思えないほどであり、廊下には、明るい絵や、かわいらしい絵などを中心にたくさん飾られていた。一角には、子供達と一緒にイベントなどを開催できる部屋が用意されていた。

 施設内の、一般外科病棟、NICU、透析室、MRI室などを見学した。

 NICUの入口に大きな水槽で、綺麗な魚が多く泳いでおり、重症患者が入るNICUがあるとは思えない程、色彩豊かで明るく、小児向けに様々な工夫がなされている印象を受けた。

 病棟内には、病室とは別にテレビやソファーが置かれたリビング、ダイニングキッチン、洗濯・乾燥ができる部屋もあり、病棟内であっても、入院中の子供が、家族と過ごすための工夫がされていた。フロア内には、リハビリのためのジムが設置されており、入院中のリハビリを楽しくできそうだった。

 病室は、すべて個室で内部は広く確保されており、ソファー等が設置されていた。また、大きな子供の移動や介助のために、患者をつりあげる装置が天井に設置されており、処置をするための無影灯が設置された部屋もあった。

 NICU内は廊下の左右に病室があり、室内が見渡せるように壁の多くがガラス張りになっていた。NICUの中央にナースステーションと、心電図や、SpO2などモニタを観察するための監視所が配置され、病室に入らなくても患者の状態が見えるよう工夫されていた。病室内には多くの機器を使用できるようにベッドの頭側の壁面に電源が多く設置されていた。

 透析室は9床あり、コンソールはフレゼニウス社製で、すべて個人用透析装置であった。ナースステーションより、患者や装置が見渡せるように配置され、ベッドではなくリクライニングシートが設置されていた。すべてのシートの下には体重計が配備され、体重測定と体重変化を測定できるようになっていた。

 MRIは6台あり、撮像中にも輸液ポンプやシリンジポンプからの点滴が持続注入できるように、入口扉付近に直径2cmくらいの丸い穴があり、点滴ルート延長することにより、撮像中の輸液が可能になっていた。

 小児病院は、小児が怖がらずに、過ごし易いように空間や雰囲気が作られ、家族と一緒に過ごしながら、治療を受けられる工夫がなされていると強く感じた。子供にも家族にとっても安心できる、病院の理念が感じられ、とても感銘を受けた。

 Colorado Convention Centerにて開催されたAAMIは、医療機器や、ソフトウェア、機器のマネジメントなどが中心で、シンポジウム、教育集会、一般演題の発表など様々な、セッションが行われていた。発表では積極的な議論が行われており、アメリカ以外の海外からも多くの方々が参加していた。

 学会と併設され、医療機器の展示もされていた。機器の点検機器、メンテナンス機器が多く展示されていた。Clinical Engineersや、BMET(Biomedical Equipment Technician)向けに様々な機器が紹介されていた。

 また、AAMIは、多くのイベントを設けており、ティーパーティや25th Anniversary and Awards Reception、2015 AAMI AWARDS CELEBRATIONに参加した。

 6月6日に開催された2015 AAMI AWARDS CELEBRATIONでは、都築正和先生がロウフマン・グレートバッチ賞を授賞され、受賞後のスピーチでは、AAMIとの関わりを話されていた。

 6月7日Clinical Engineers in Japan and the U.S.: Differences, Similarities, and How They are Tackling Challenges. をテーマに山形大学医学部附属病院の吉岡氏、飯塚病院の井桁氏のプレゼンテーションを拝聴した。会場には多くの人が、参加していた。

 発表後のティーパーティでは、AAMIの会長や幹部の方々が参加しており、緊張したが、堅苦しい雰囲気はなく、気さくに話すことができ、良い交流の場となった。

 6月7日に25th Anniversary and Awards Receptionでは、食事やお酒を飲みながら、日本の臨床工学技士として、ACCEの会長に紹介して頂いた。

 今回、Children’s hospital Coloradoの見学、AAMIに参加させて頂けた事で、海外事情に目を向けることができ、勉強になり、良い経験となった。また、多くの人と交流でき、大変有意義であった。

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北里大学医療衛生学部臨床工学専攻医療安全工学 藤原 康作

 このたび、AAMI (先進医療機器学会)とACCE (The American College of Clinical Engineering)との国際交流に参加したので報告する。

 今回の海外交流には7名の臨床工学技士と企業から2名の計9名が参加した。私は初めての参加で初対面の方々ばかりであったが、井福副会長と国際交流委員会の吉岡委員による計らいでデンバー到着初日から参加者全員が打ち解け和やかなムードでのツアーとなった。

 AAMIでは吉岡委員と同委員会の井桁委員、ACCEの代表者トム氏によるセッションに参加した。ACCEと臨床工学技士の特色や業務内容等についてディスカッションが行われた。質疑応答が非常に濃厚で日本人が見習わなければいけない部分だと感じた。また、AAMIのレセプションや企業展示ブース、ACCEとの国際交流会等に参加して、英会話ができればたくさん聞きたいことがあるのにと英語力の未熟さを痛感した。『今度、海外の学会に行くときはめちゃくちゃ質問しまくるぞ!』と心に決め、とりあえず字幕なしで洋画を視聴できるように現在特訓中。私自身、英会話はまったく出来ない状態で参加したが語学力に優れた方々に助けられ、それ以外ではあまり不自由を感じなかった。

 今回宿泊したデンバーは比較的安全な都市で過ごしやすく有志による早朝散歩、昼間は学会、夜は美味しいビールとアメリカンなつまみで有意義な時間を参加者と過ごすことができた。

 ACCEとの国際交流を通じて、日本の臨床工学技士には世界の医療に発信・貢献できる技術が多くあることを感じた。今回は日臨工から国際交流事業に賛同し参加を希望する会員への参加費補助もあり海外交流が活発におこなわれる環境が作られたことで、今後、海外交流事業で得られたさまざまな経験が日本臨床工学技士会発展に寄与していくと感じたツアーであった。

 今回、初めての海外交流事業に参加して多くのことを経験し考える機会を与えていただき、ありがとうございました。来年もぜひ参加したい!

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