ICEHTMC

ICEHTMC2015参加報告記

福田恵子

公益社団法人 日本臨床工学技士会 国際交流委員会

 

2015年10月21日から22日までの2日間の日程で、中国杭州において行われたICEHTMC2015(The First Clinical Engineering and Health Technology Management Congress 2015)が開催され、参加・発表する機会を得た。

 

Ⅰ ICEHTMC2015の参加

ICEHTMC2015は、世界で初めてクリニカルエンジニア主催で行われた、クリニカルエンジニアのための国際学会であり、今回が第一回目となる記念の学会であった。参加者は、中国人約400名と、アメリカ、カナダ、ブラジル、マレーシア、インド、バングラデッシュ、イタリア、スイス、モンゴル、日本など海外から約60名の合計約460名。学会長が、中国バイオメディカルとクリニカルエンジニア学会会長(Zhou Dan氏)、副学会長がACCEの初代会長(Yadin David氏)、その他12名の委員で構成されており、WHOのメディカルデバイスのコーディネーター(Adriana Velazquez Berumen氏)がスペシャルプレゼンテーターとして、WHOで行っているプロジェクトやガイドラインなどについての発表もあった。世界でもクリニカルエンジニアという職種や分野はまだ多くの方々に知られていませんし、人数も少なく、スタンダード化や認定士制度も出来あがっていないということが現状であり、それらをこの学会を通して情報交換していくということが今回の学会の趣旨であった。さらに今回の学会後に、世界特にアジアでのクリニカルエンジニアの連携および国際基準設定など各国の技士会長や保健省の方々が集まり、これから実施していくべき事項に関しての課題提示などが行われた。学会時には、2017年に第2回目をブラジル、2019年に第3回をイタリアで行いたいという発言もあり、2年に1度同学会を開催するのはどうかという提案もあった。継続的に世界のクリニカルエンジニアの情報共有の場ができるという大変嬉しい話が飛び交った。オープニングセレモニー後に、ヘルスケアデリバリーの改善のための適切なイノベーティブヘルステクノロジーに関してのプレゼンテーションがあった。午後からは、2会場においてメンテナンスや教育などのセッションが行われた。そのほか、一般演題として「ポスター展示」と「抄録発表」があり、事前に申し込みをし、承認されたものが学術研究結果として発表された。私は日本臨床工学技士会として、この抄録発表を行ってきた。

 

初日の17時より第2会場にて、本学会で承認された論文の抄録発表があり、様々な国から9名が選ばれ、持ち時間各7分でPPTを使用し行った。日本臨床工学技士会からは、「Introduction of education systems for clinical engineers in Japan」という演題で、日本の臨床工学技士のための教育システムを紹介し、会場いっぱいの多くの方々に聞いていただいた。臨床工学技士が国家資格として位置づけられているのは世界でも日本のみであり、病院実習が必須であったり、認定資格を定めたり、年に一度の学会発表、そして2015年にはキッズセミナ-をしたりと、様々な生涯教育を実施することにより、医療機器の安全使用、技士の知識・意識向上、医療スタッフの一員としての認知度向上などを行っていることを世界の技士に伝える良い機会となった。発表後には、WHOメディカルデバイスコーディネーターや本学会主催メンバーの一人からも、日本臨床工学技士会活動に関してお褒めの言葉をいただき、是非まだ技士が普及していない国へのサポートなどの話などもあった。今回、この発表をするためには正式な論文を作成する必要があり、その論文は今回のICEHTMC2015学会誌にフルペーパーとして掲載されたことにより、学会に参加できなかった世界のエンジニアに、日本臨床工学技士会の活動を知っていただく良い機会にもなった。

 

IFMBE CED(The International Federation for Medical and Biological Engineering, Clinical Engineering Division)より、功労者に対する表彰式が行われた。クリニカルエンジニアリングチームワーク賞として、世界のクリニカルエンジニアと医療分野の他のメンバーとの協力に関して顕著に貢献したということで、イタリアクリニカルエンジニア技士会長(Lorenzo氏)と中国クリニカルエンジニアの国際交流委員長(Zheng氏)に授与された。また、クリニカルエンジニア原稿賞として、ザンビアにて医療機器のメンテナンス要員とトレーニングに関して書いたShauna氏に授与が行われた。国内外にて貢献している方々が授与したことにより、日本にとどまらず国際的に活躍・貢献することが、これからの日本臨床工学技士会としても望ましいということがわかった。

 

ICEHTMC主催にて行われた夕食会で、日本側からは本学会の委員でもある大阪電気通信大学の海本教授にご挨拶ができた。また、私のWHOの元上司であったAdriana氏が今回の主催メンバーの方々を一人ずつ紹介してくれ、各国の技士会会長など各国代表の方々と川崎会長が交流できる素晴らしい機会になった。また夕食会では、杭州料理と中国舞踊を楽しみながら、近隣のクリニカルエンジニアと現状など話したり、シープリンバッジを紹介し配布したりできた。そのほか、男性技士に対して女性技士がまだまだ世界でも少ないということで、Adriana氏の声かけで、ステージ時に女性技士が集まり記念写真撮影をした。

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