ここから、彼女のレポートです。

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3月4日 心臓カテーテル室見学

 

病院には6時30分集合で最初は眠かったけど病院に着いた瞬間眠気が覚めました。7時からミーティングがあり、大学では話し合いなどをしても発言しない人が多いけど質問や意見を言っていた人がいてみんな真剣に聞いていた事がいいなと思いました。

冠動脈造影をする前は橈骨動脈が遮断されても手先に血液が行くよう尺骨動脈が機能しているかをテストするアレンズテストを行いました。血管を広げるためにカクテルを使っていて橈骨動脈を穿刺する時にうまく針が入らずエコーを見ながら穿刺していました。エコー上で穿刺用の針は見えづらかったけど動脈ははっきりと見えました。エコーを使用したら誤穿刺を減らせるため患者さんの痛みを少なくできエコーを使用する事はいいなと思いました。2方向から撮れるX線を使用しながら冠動脈を確認する為X遮断用の防具を着ながらの作業だったけど防具が思ったより重くて驚きました。使っていたX線装置は大きかったけどスムーズに角度などが変えられて驚きました。また患者さんが寝ている台も簡単に移動できるものであったが思ったより小さな台でした。X線装置の1番近くにいたのは医者で防具を装着するだけではなくクリアな板でX線を遮断していました。術中は手が空いている人が必要なカテーテルやステントを取りに行っていて協力しながらの作業でいいなと思いました。術中は思っていたよりも多くのカテーテルが使われていて長さも思ったより長く、サイズや長さが違うものがたくさんあったので誤ったものを渡さないように注意するのと同時に渡す側と受け取る側で正しいものかを確認してから渡していました。患者さんが寝ている台の上にモニターがありX線用のモニターが4つと血管の圧と標準肢誘導の心電図などが表示されているモニターがあり計5つのモニターがありました。造影剤が入っている装置は青く光っていてかっこよかったです。造影剤はシリンジなどで注入すると思っていたがボタン1つで注入でき便利だなと思いました。造影する前のX線の映像では大動脈の位置やバルサルバ洞の位置が分からなかったけどスムーズにガイディングワイヤーを進めていてすごいなと思いました。造影剤が注入された瞬間きれいに冠動脈が造影されてこんなにもはっきり見えるんだなと思ったけれどどこが狭窄しているかはわかりづらかったです。造影剤は好きなだけ注入していいわけではなく大量に注入したら腎臓に悪い影響を与え機能低下のリスクを増加させてしまう為注入する量には十分に気を付けなければならないと思いました。造影剤がうまく注入できなければ血管外に漏れてしまうの事があるのでずっと注入し続けるのではなく時々注入していたけれどうまく注入できた時の方が少なくとても繊細で難しい作業なんだなと思いました。うまく注入できなければまた注入する作業を繰り返し、思ったよりも多量の造影剤が使われていました。リアルタイムの映像だが写真も撮れることに驚きました。医師を含め3人で作業していてうまく連携しながらの作業だなと思いました。他にも使ったカテーテルやステントを記録する人がいました。冠動脈造影をする時は点滴など使わないと思っていたボリュームコントロールの為に生理食塩水が入った点滴を使っていて驚きました。

冠動脈造影後には心臓の心筋がちゃんと動いて血液を拍出できているかを確かめるためにピッグテールカテーテルを使い左室造影を行いました。ちゃんと機能していなくてあまり動いていない部分は動いている部分と比べるとすごく違いがあり分かりやすいなと思いました。術中は冠動脈ははっきり見えたけど造影剤を注入して数秒したら消えてしまったのでどこがどの冠動脈かわかりづらかったけど、術後長澤さんが術中の動画を再生しながら丁寧に教えてくださったので少しずつではあったが理解をする事ができました。術中に使われていて面白いなと思ったカテーテルは陰圧をかけることによってカテーテルに付いてる穴から血中の血栓を吸引できるもので画期的ですごいなと思いました。またバルーンを使って狭窄部を広げてからステントを留置する作業をし、ステント留置後すぐに血流が再開してステントの効果はすごいなと思いました。カテーテル室の倉庫にステントが置いてありストックと種類の多さに驚きました。心臓の治療をする上でとても重要な検査である冠動脈造影は、カテーテルを血管内にいれる為乱雑に行ったら血管を傷つけてしまう可能性があるから慎重に作業を行わなければいけないと思いました。また経皮的な検査の為開心する必要が無く非侵襲的でいいなと思いました。

冠動脈造影の後は植え込み型の除細動器入れる手術をしました。術前にジェネレーターやリードを見せてもらって思ったより小さくて驚きました。電極リードの先端にはステロイド剤が塗られていました。また術中はX線が使われていてみんな防具を装着していました。患者が寝ている台の上にはX線用のモニターとペースメーカ用のモニターと標準肢誘導の心電図が表されているモニターがありました。術中医者の近くで見学させてもらうことが出来てうれしかったです。切開部は思っていてよりも大きくて切開時には思っていたよりも出血量が多かったです。けれどうまく凝固と切開を使い分けながら電気メスを使用していました。シングルチャンバだったためRVリード使用し鎖骨下静脈からリードを心室に留置しました。局所麻酔の為患者さんに体調などを聞きながら手術を進めていました。リードを留置できたら医者の他にもその場で除細動器のプログラミングをする人がいて二相性波形が用いられていました。もしかしたら患者さんの状態が急変するかもしれない可能性がある時に患者さんに合わせてプログラミングをするのは難しそうだなと思ったのと問題が起こった時は素早く対応できる事が必要なんだなと感じました。除細動器を留置したあとは液体状の抗生剤や凝固剤のスーパーグルーを使用して傷口を閉じました。手術は1時間もかからないで素早く終わって予想ではもっと時間がかかると思っていたので驚きました。

お昼はみんなで食べました。

お昼の後は冠動脈造影を2回して17時ぐらいに1日の仕事が終わりました。終わった後は長澤さんと心電図の勉強をしました。

時間があった時に病院内を案内してもらってとてもきれいで広くて驚きました。また7階からみる景色は山などが見えてとてもきれいでした。