昨日の夜に話していたように、私の熟睡中に健康的にランニングされておられた方々、朝からの運動は、心と体のリフレッシュになったことでしょう!時差ボケにも朝日を浴びて活動するって、最高ですね。
病院見学
さて、病院見学の日ですが、見学はお昼からの日程になっていますので、ランニングをされていないツアー参加者さん達を何とか起こして、朝日を浴びて欲しいと思ったわけです。そこで、朝から“お土産を買いに行く”と言う名目で、モールに連れ出しました(イオンモールを想像して下さい)。モールでは自由時間を楽しんでもらい、フードコートで早めのお昼を済ませ、ホテルに帰って着替え、いざ出陣です。
去年も言っていますが、アメリカには、HIPAA(the Health Insurance Portability and Accountability Act)、日本で言う所の個人情報保護法の様なものがあり、病院の中を見ることは非常に難しくなっています。今回この貴重な体験をされる方は幸せですし、その病院見学をコーディネートしてくれるTom氏に感謝せずにいられません。事前打ち合わせでTomは『数ブロック先の病院なので歩こう』と言っていましたが、日本の真夏並みの暑さのオースティン、正装して行くので汗だくになることが見えていたので、「15人乗りのレンタカーがあるから迎えに行くよ。それに乗ってもらえる?汗かきたくないんだよねー笑笑」等と、メールと電話でやり取りの後、AAMI会場に迎えに行き、そこから病院まで行きました。
見学病院名は、Dell Seton Medical Center at The University of Texas (詳しくは、臨床工学技士会会誌のAAMI2017報告をご覧ください)5月にオープンしたばかりで、病院として機能しているか心配でしたが、隣にあった旧施設から道路を封鎖する形で丸1日かけて移転したそうです。新病院は、アドバンスケアーに集中して、軽傷の診療は周りの関連施設に移したそうで、しっかりと機能していてホッとしました。動画を下に入れておきますので、雰囲気をお楽しみ下さい。DSMCを案内してくれた、Davidは、Recapitalization Project Managerで、この病院を患者さんのためにどの様にすれば良いか、病院として収益をあげるためには何をしなければいけないか?を考え病院の全体像を設計した人です。彼は、患者さんは、病院に行こうと予定してくるわけではないので、インフォメーションセンターや、レジストレーション、コーヒーショップに至るまで、ロビーにその全てを入れて、1階のロビーに来れば、ほとんどのことが事足りるように設計したそうです。救急部門に行った際、Davidが『トラウマ』と何度も言っていたので、私が少し口を挟んで、トラウマとは、「心的な心の傷の意味ではなく、外傷の事なんですよ」と説明したら、ツアー参加者さん達から『トラウマと言っていることが聞き取れなかった』との反応が返って来たので、急遽、井桁さんに適時、訳してもらうようにしました。井桁さん適切な訳をありがとうございました。Davidが話を切らずに喋るので、訳すのも一苦労でしたね。緊急病棟(ED)も一般病棟も、普段は一人部屋として使うけれど、もしもの場合に、2人部屋にできるように、ガス配管、電気配線を2系統作る構造にしていて、個人のプライバシーとJust in Case をよく考えて、作られていて感心しました。TOYOTAの改善生産方式を病院でも実践していると言っていましたが、日本の誇るトヨタ生産方式をよく知らない私にとって、どんな事をするのだろう?と興味津々です。工場におけるトヨタの生産方式とは?どの様にしているのか?下記コメント欄よりご教授願えるとありがたいです。そして、それを病院で実践するとは、どの様な事をしているのかもご教授いただけると更にありがたいです。宜しくお願いします。
臨床工学技士部門では、関連病院統括CE(機器管理部門のマネージャー)が、4人のCE(関連病院の1つ?か2つ?を任されているマネージャー)とこの病院のBMETを管理し、各CE達が4名〜6名のBMETを管理する30人から成る体制となっていました。この事からもわかる様にCEは、マネージャーで、実際に働く人は、BMETとなります。
DavidにコンピュータはやっぱりDellコンピュータを買うの?と聞いたら、『そう言う契約になっています』と言ってました。多額の寄付をしているDellですが、寄付をすると支払うべき税金が減るのです。しっかりと、自分の所にビジネスとしてお金が帰ってくるシステムを作って節税している事に脱帽です。
最後に、Chaplainに案内されました。日本の皆さんにはあまり馴染みがない様ですが、アメリカの病院には必ずあります。キリスト教が根本にある国なので、急に病気になったり、事故にあったりで、病院に運ばれてきた患者さん、もしくはその家族は、何が起こっているか判らず動揺しているわけです、その時にChaplainを利用し神父さんと話す事によって、ストレスを解消しようとしています。もちろん、亡くなられた場合にも利用する事となります。
患者さんに、何をしてあげれば良いか?患者さんを第一に考えて病院の設計から行われている姿勢を感じ取っていただけると、ありがたいなと思う病院見学でした。
AAMI Welcome Reception
そんなこんなで、病院見学が終わり、AAMIのWelcome Reception に出席です。
雰囲気を味わって、その後に日本医療機器学会(JSMI)の先生方と会食しました。松田先生がビール好きと伺ったので、店員さんにオースティンのビールを各種ピッチャーで頼み、ダークビールからライトビールまで揃えて飲み比べしていただきました。お店のテレビには、NBLバスケットボールが映り国歌斉唱が始まると、お店の人、お客さんも含め全員が胸に手を当てて歌っています、国歌斉唱が終わると、拍手してヒュー、ヒュー言いながら、座るのです。私にはよく見る普通の光景ですが、ツアー参加者さん達から『これ日本で国歌斉唱して、胸に手を当てていたら、右か左か判らないけど、白い目で見られるやんなー』と、愛国心の相違を感じさすコメントに、「本当その通り!」と感心しました。
『でも、その光景がカッコ良いんだなー何だか!アメリカだからそう思わせるのか?』とも言われていたので、「本当その通り!」と思わぬ所で文化の相違を体感できて、よかったです。
先生方と別れ、バーに入り生演奏のある所でオースティンを満喫したかったのですが、入ったお店では時間帯が合わなくて、生演奏は、聞けませんでした。皆さんごめんなさい。
この日は、バイクのハーレダビッドソンが、オースティンで、フェスティバルを開いていました。ハーレーオーナーが、歩行者天国となった道路で、自慢のバイクを見せているのです。生演奏のその代わりと言っては何ですが、街ゆく人に「写真一緒に撮って!」と頼んで、ツアー参加者さん達と写真を撮りました。警備に来ていた警官にまで頼んで、写真を撮ったくらいです。五十嵐さんあの写真見せても大丈夫ですか?
ホテルに帰って、飲みニケーション開始です。この日も医工連携盛り上がりました。
ツアー参加者の相田くんから私が質問攻めに会い、「留学に興味ある?」と聞くと、『全くありません!』と肩透かしを食らう場面もありましたが、「相田くんが何か掴んでくれると嬉しいなー」と思っております。
おやすみなさいー