水道水放射性物質混入における透析治療への影響について 日本臨床工学技士会 透析液等WG
東京の金町浄水場で210Bqの放射性ヨウ素が検出され乳幼児のミルク等の基準100Bqを超え注意が勧告された。放射性セシウムの報告はされていない。(セシウムは筋肉にあつまりやすい性質で特にガン等の心配は無との報告あり)問題はヨウ素である可能性が高い。
現時点で複数の水処理メーカの回答をまとめるとヨウ素の水処理(活性炭、RO)での除去は90~99%(予測値)である。また水道局での処理も期待できる。
そこで透析でのヨウ素の摂取モデルで計算すると
ヨウ素131の飲料水基準 300Bq (換算 300Bq×2.2×10-5≒0.0066mSv/L 半減期は8日)
ROでの除去率を90%と仮定、120L透析液を使用し全量体内移行すると想定
0.0066×0.1×120≒0.0792 mSv/HD (第2報では0.00792と表記)
0.0792×13×12≒12.36mSv/年
胸部X線CT(1回)の被曝が6.9mSvであるため透析では最大で年間でCT2回分の被曝量が計算できる。
この被曝がどのような影響を与えるかは専門家の意見が必要であるが、
「飲料水の基準300Bq以内での水道水を用い、ガイドラインVer1.07に沿った水処理と管理を行っていれば問題が起きない可能性が高く、必要以上の反応、行動は慎むべきである。」
今後、該当物質のRO膜での阻止テストも実施予定で随時報告致します。
Comments are closed.