第27回日本臨床工学会
学会長 野沢 義則
2017年5月20日・21日晴天の中、リンクステーションホール青森とホテル青森において第27回日本臨床工学会を開催いたしました。今回のテーマは「未来にはばたく臨床工学技士 ~新たな活躍の場を求めて~」と題し、臨床工学技士が活躍できる場について議論しました。
【レクチャーフォーラム】
これまでの委員会活動は、外部(モノづくり企業・行政機関)を対象にしたイベント(メディカルジャパン等)が中心でしたが、臨床工学技士にもっと「医工連携」を知ってほしい、「医工連携」に参加してほしいと願い「レクチャーフォーラム」を企画いたしました。この企画は、経済産業省ならびに国立研究開発法人日本医療研究開発機構の協力をいただき開催に至りました。
「第一部:医工連携推進」
司会 川崎 忠行 (日本臨床工学技士会会長)
井福 武志 (日本臨床工学技士会副会長)
挨拶 遠山 毅 (経済産業省 医療・福祉機器産業室長)
LF1-1 医工・産学官連携による医療機器のイノベーション戦略
妙中 義之 (国立循環器病研究センター研究開発基盤センター)
LF1-2 臨学産連携推進委員会の発足
加藤 博史 (日本臨床工学技士会 臨・学・産連携推進委員会)
LF1-3 医工連携での臨床工学技士の役割 Y’s Keeperが開発された背景
山田 佳央 (医療法人社団 寿量会 熊本機能病院)
LF1-4 山形県における医工連携の取り組みについて
吉岡 淳 (山形大学医学部附属病院)
LF1-5 開発事例紹介
楢村友隆 (純真学園大学)
「第二部:医療機器開発のための基礎知識」
司会 西 謙一(シップヘルスケアホールディング株式会社)
岡田仁志(医療法人社団高邦会 福岡山王病院)
LF2-1 みのりある臨産連携のために
日吉和彦 (公益社団法人医療機器センター付属医療機器産業研究所)
LF2-2 「買いたい気持ち」を作るために理解しておくべき基本的なこと
四元正弘 (四元マーケティングデザイン室)
LF2-3 デザインなくして開発した医療機器が成功することはない
大浦イッセイ (インテリジェントウェア株式会社)
LF2-4 知的財産権とインセンティブ
井桁洋貴 (飯塚病院 イノベーション推進本部 工房・知財管理室)
【医工連携プロジェクト・ブースツアー】
東北経済産業局の協力により医工連携プロジェクトを開催し、モノづくり企業の開発製品について、臨床工学技士が評価・ディスカッション、ブースツアーによる製品コンセプトの理解など、モノづくり企業と臨床工学技士の距離を縮めることが可能となりました。参加企業からは、「多くの臨床工学技士の生の声が聞けて参考になった」「会話の中で多くのヒントを頂いた、すぐに開発に取り組みたい」など、ポジティブな感想が寄せられています。
【青森県共催学術講演】
青森県との共催企画では、臨床工学技士がもっと活躍
できると思われる分野があると期待に胸が膨らみます。
司会 山﨑章生(社団法人慈恵会 青森慈恵会病院 医療技術部ME室)
共催学術講演-1
健康ビッグデータ解析による”健康長寿社会”の実現を目指した弘前大学COIの挑戦
村下公一 (弘前大学 COI研究推進機構)
共催学術講演-2
ふくしま医療機器開発支援センターの役割について
西勝光紀 (一般社団法人ふくしま医療機器産業推進機構 安全性評価部生物試験課)
【医工連携に関連した企画】
上記の他にも、医工連携に関連した多くの企画やイベントを開催しました。前日の19日は青森県主催の青森MOT「医療現場ニーズ勉強会」、20~21日いのちのエンジニアにて「ドクターカーV3」の展示、市民公開講座では杉本先生の「仮想現実VR/拡張現実AR/複合現実MR/ホログラムと臨床工学」講演など、医工連携に興味がある方々には十分満足いただけたのではないでしょうか。
最後に、企画に協力いただいた、経済産業省、国立研究開発法人日本医療研究開発機構、東北経済産業局、青森県の皆様に心より感謝申し上げます。
また、本企画の演者ならびに座長の皆様、ブースツアーアテンド、ディスカッションコメンテーターなど多くの皆様に、この場をお借りして感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。